「退職代行」という言葉、皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
最近ではニュースやSNSでも当たり前のように見かけるようになりましたが、まさか今日、自分の身に、しかも一番頼りにしていた部下からそれを使われる日が来るとは思ってもみませんでした。
結論から言うと、今朝、部下に「退職代行」で飛ばれました。
昨日の朝までは、いつも通りの日常だった
昨日の朝までは、普通に出勤して普通に会話をしていたんです。
午後に「少し体調が悪いので早退します」と言って帰っていきました。
今、風邪やインフルエンザが流行っていますし、「お大事にね、ゆっくり休みなよ」と送り出した。それが最後でした。
今朝、始業前に突然、会社に一本の電話が入りました。
電話を取ったのは私の上司。
「〇〇さんの退職代行の件でお電話しました」
上司に呼び出され、その事実を伝えられた瞬間、頭が真っ白になりました。
「あの子がまさか」という衝撃
ここ一週間、同行で一緒に外出することも多く、長い時間を共に過ごしていました。
でも、思い悩んでいる様子も、辞めそうな雰囲気も、微塵も感じられなかった。
その子は新卒の子たちよりもずっとしっかりしていて、仕事の責任感も強い。もし辞めるとしても、ちゃんと相談があって、引き継ぎ期間を作って……というステップを当たり前に踏めるタイプの子だと思っていたんです。
何よりショックだったのは、私がその子を「心から頼りにしていた」ことです。
4月以降の新体制では、今任せているプロジェクトのメイン担当として一緒にやっていきたい。そう期待を込めて、今後のプランも考えていた矢先のことでした。
派遣営業としての「日常」と、自分の身に起きた「異常」
実は私は、派遣会社の営業をしています。
仕事柄、派遣社員の方が退職代行を使う場面には何度も立ち会ってきました。
「退職代行モームリ」「さらばユニオン」「わたしNEXT」……。
最近は女性をターゲットにしたサービスなど、種類も多様化していて「すごい時代になったな」と冷めた目で見ていた部分もあります。
この6年で、私が担当していた派遣スタッフさんだけでも7人くらいは代行を使われました。だから、代行そのものは「日常茶飯事」だったはずなんです。
でも、いざ自分の部下、それも目をかけていた相手にこれを使われると、受けるダメージは全く別物でした。
最後に
あの子は直接話すこともできないほど、辛く思い悩んでいたのでしょうか。
それとも、今の時代にとってこれが「普通」の終わらせ方なのでしょうか。
怒りよりも、「なぜ気づいてあげられなかったのか」という申し訳なさと、期待していた分だけ心にぽっかり穴が開いたような寂しさが消えません。
「しっかりしている子だから大丈夫」
その思い込みが、一番危ないのかもしれない。
管理職として、そして一人の人間として、今日は少しだけ立ち止まって考えてしまいそうです。